牡蠣を初めて食べた記憶

牡蠣を最初に食べたのは子供の頃だったはずですが、それほど鮮明な記憶にはなく、牡蠣についてよく覚えているのは20代の頃の出来事です。

牡蠣って本来は殻がついてるなんて知らなかった

親が殻のついた天然のマガキをどこからか調達してきたらしく、生牡蠣で食べようという話になっていました。それでその時に、牡蠣って殻がついてるんだということを改めて確認することになりました。市販されているものや調理されているものは、殻をむいた状態になっているわけですから、本来の牡蠣が硬い殻に覆われているのは当然のことです。

しかし都市部に暮らしていると、牡蠣の本来の姿になかなか接することができないので、ごつごつとした殻のついた牡蠣を見ることはわりと刺激的でした。

牡蠣の殻は海底の岩に擬態しているようで、見た目は岩そのものですが、硬さも岩のように相当なものがあります。牡蠣の殻を自分で割ったことがある人ならわかりますが、ちょっとやそっとではこじ開けることができないのです。貝類というのは小さい体なのにとてつもない力を発揮する動物で、牡蠣の最後の抵抗なのだと思うと納得がいくところがありました。

もうお前には帰る海がないんだから、おとなしく人間の栄養素となって成仏してくれという思いで、牡蠣のフタをこじ開けていましたが、するどい殻で指先を傷つけて血が出てしまうという死に際の一撃を食らったことにより、小さな生物とはいえ侮るなかれと改めて実感しました。

牡蠣って変な見た目だけど美味し!

フライにしてよし、鍋にしてよし、焼いてよし、生で食べてよしということで、どんな調理をしても美味しさを感じ取れ、しかも栄養価の高さを誇るのが牡蠣です。

それでも改めて牡蠣を目の前にすると、奇妙な形だなと見た目の不思議さにもとらわれますよね。生きている牡蠣を触ってみたことがありますが、ほとんど反応がない状態です。殻を破られて心神喪失状態になってしまったかのようでした。

牡蠣はなにかどことなくナスのような形をしていて、どこから触手のようなものを伸ばすのかというのも、外見からではよく分かりませんでした。他の貝類、たとえばハマグリやアサリなどは、触手のようなものや海水を吸って吐く器官もよく把握できるのとは対照的です。

人は見かけによらぬものと言って、外見で判断してたらとんでもない能力の持ち主だったなんていう人がいますが、美味しい牡蠣もまさに、見かけで判断してはいけない生物だったようですね。